臨床研修RESIDENT

研修記録

2024年度

2024年11月

脳神経外科

脳外科は、初期研修医は外科ローテート期間または自由選択期間に回ることができます。
くも膜下出血をメインとした緊急手術から、脳腫瘍等の待機手術まで様々な手術を行っており、実際に術野に入り手技を経験することができます。

初期研修医はタイミングによって、慢性硬膜下血腫・気管切開などで執刀医として手術に参加することも可能です。脳梗塞に対する血栓回収術などの血管内治療も行っているため、脳血管造影検査・治療についても学ぶ機会があります。 後期研修では、主治医として患者治療を行います。開頭手術の執刀医や血管造影も多く経験することができます。

また、救命センターの脳外科を一定期間ローテートします。 当科を経験することで、当直での脳卒中は自信をもって対応できるようになります。 一般的な脳外科に比べ、当院脳外科は温かく・優しい空気感が特徴的です。
そんな中で様々な多くの症例・手技を経験し、充実した研修を送ることができます。

2024年10月

海外学会 症例発表

当院呼吸器内科の丸田医師が、米国ボストンで行われた米国胸部疾患学会(CHEST) 年次総会で症例発表をしてきました。

症例は、ICU研修中に経験したアスペルギルスによる気管気管支炎で肺アスペルギルス症の中では、珍しい臨床像で写真のように気管支鏡所見は特徴的でした。

学会中は、他国の医師とも親交を深められたようで、普段忙しい臨床生活を送りつつも 広い世界を知る貴重な経験となったようです。

丸田医師は、本業の呼吸器内科だけではなく、獣医師の職歴もある異色の経歴を持つ先生です。広い視野で今後のますますの活躍が期待されます。

人財育成センターでは、医学知識や技術だけではなく、このような臨床疑問を研究につなげる活動もサポートしてゆきます。

2024年9月

救命救急センター

当院の救命救急センターでは、当院所属の2年目ジュニアレジデント・救急科シニアレジデントのほか、他施設からもレジデントを受け入れています。当センターは都内トップクラスの三次救急受け入れ件数を誇り、そんな当センターで初療や入院後の集中治療管理に積極的に携わってもらっています。初療では、レジデントは頭側に立ち、気道や呼吸、意識等の評価のほか、挿管、中心静脈カテーテル確保など様々な手技を行っています。シニアレジデントは、経験と将来の希望に応じて、初療でリーダーの役割を担ったり、カテーテル操作、ECMO導入、手術の執刀を行ったりと、様々な役割を果たしています。入院後の集中治療管理も、集中治療・外科・脳外科・整形外科のバックグラウンドを持ったスタッフと協力して診療を行っています。

2024年8月

精神科

当院の精神科では、平均して月2人ほどのジュニアレジデントがローテーションしています。 当院では統合失調症やうつ病のほか、他科からの過量服薬、せん妄などの相談、子供から大人まで幅広い疾患の診療を経験できます。 初期研修医の先生も問診や、心理検査、リエゾンなどに積極的に参加頂いています。
精神科救急に力を入れており、急性期の患者さんの診療も数多く経験できます。 カンファレンスは和やかな雰囲気で、上級医の先生方も質問しやすい先生しかいないので、勉強するにはもってこいだと思います。

2024年7月

小児科

当院の小児科では、毎月2人前後のジュニアレジデントがローテートしています。
レジデントが経験する疾患は、RSウィルス感染症などの呼吸器疾患の他、気管支喘息、熱性けいれん、川崎病、ネフローゼ症候群、低身長など広い領域にわたります。患者さんの年齢も新生児から思春期までと幅広く、ローテーション中は同じチームの小児科医師とともに診療にあたってもらいます。 7月はJ2廣瀬先生、北奥先生がローテーションしてくれており、採血等の検査やカンファのプレゼンなどにも積極的に参加してもらっています。
廣瀬先生は将来、神経内科に進む予定とのことです。ローテーション中に神経を専門とする小児科医よりてんかん脳波の読み方を学ぶ機会もあり、将来の専門研修に向けても充実した研修となっているようです。
「小児科の研修は、成人とは手技や病態の考え方が全く異なるので、0からのつもりで研修をスタートしました。ぐったりしていた患者さんが元気になっていく姿をみるとやりがいを感じます」と廣瀬先生から感想をもらっています。
小児科のローテ―ト中には、患者さんに大泣きされたりして他科にはない苦労を経験することもありますが、元気になった患者さんの笑顔には癒されます。
時には患者さんから感謝のお手紙までいただけることもあります。今後ローテ―トしてくださる先生方にも充実した研修となるよう引き続き取り組んでいきます。

2024年6月

産婦人科

産婦人科は婦人科1チームと産科5チームで診療を行っております。

初期研修で必須の1か月をローテーションする場合は、産科チームに配属し研修しています。

当院の産科は総合周産期センターの役割を担っており、区東部を中心に常位胎盤早期剝離や切迫早産などの緊急を要する妊婦や妊娠高血圧などハイリスクの妊婦の受け入れを多く行っています。研修医の先生方も上級医の指示を仰ぎながら、積極的に診療に参加してもらっています。また、産婦人科志望で2か月以上ローテーションする場合は、帝王切開の執刀を任せてもらえることもあります。

有意義な研修となるよう我々も全力でサポートしてまいります。

2024年4月

外科ローテーション

外科には、毎月24人のジュニア(J)レジデントが上部・下部・肝胆膵・良性疾患の4チームに分かれてローテートしています。

4月はJ1櫻井先生、高田先生、藤井先生、J2角田先生がローテーションしており、縫合・結紮や開腹・閉腹、腹腔鏡手術のカメラ持ちなど、実際に術野に入って手技の経験をさせてもらっています。予定手術以外にも、日中の緊急手術に参加することもあり、急性期疾患の対応に触れることもできます。また、カンファのプレゼンや抄読会などの発表も積極的に参加してもらっています。

外科チームの一員として、同じチームのシニア(S)レジデントや上級医に指導を仰ぎながら、周術期管理の学習や外科手技の習得に向けて日々の診療に一生懸命取り組んでいます。

内科ローテーション 血液内科

血液内科には、毎月23名のジュニア(J)・シニア(S)レジデントがローテートしています。

4月はJ1丸山先生と循環器科S1の柏木先生がローテーションしており、化学療法の専門的知識の習得だけではなく、中心静脈カテーテルを始め骨髄穿刺・生検、髄腔内注射など様々な処置を経験させてもらっています。

特に丸山先生は4月から医師のキャリアが始まったばかりですが、日々勉強に取り組み、熱心に診療へ取り組んでいます。

新年度に伴い環境が変わり慣れないことも多いと思いますが、健康面には十分気をつけつつ1日でも早く業務に慣れて医療に貢献してくれることを期待しています。

ジュニア研修医の国際発表

先日4月25~26日に開催された韓国集中治療医学会(Korean Society of Critical Care Medicine:KSCCM)へ初期研修医2年目(4月からは後期研修)佐藤医師と集中治療科飯塚医師が参加並びに発表してきました。

ポスター発表は“閉塞性黄疸に伴うアロチノロール遷延から徐脈性の心原性ショックをきたした症例”で、アロチノロールが日本、韓国、中国のみの流通だったため連携施設の明治薬科大学安先生とも相談し、今回の発表へ至りました。

アロチノロールは透析性や代謝経路に関する報告が過去にほとんどなく、今回の発表は 一石を投じられたのではないかと思います。

佐藤先生は初めての学会発表(しかも国際学会)でしたが、飯塚先生の手厚いサポートで 無事に発表を終えられたようです。

当院では、これからもやる気のある若手の先生方を上級医が全面的にサポートしていきますので、引き続きみなさまからもご支援のほどよろしくお願い致します。

2024年3月

ICUレジデント勉強会

当院ICUでは、毎月2年目のジュニアレジデントを1~2名受け入れています。年度末の3月は、当院神経内科シニアレジデントへ進まれる横山先生がローテーションしてくれました。ICUで行われる中心静脈カテーテルや動脈カテーテルをはじめ、気管挿管、気管支鏡、気管切開などの処置へも積極的に関わり、医学的知識に関しても貪欲に勉強していました。1ヶ月間のローテーション最後には、ICUで担当した症例に関する症例発表をしてもらいましたが、将来神経内科へ進むと言うことで神経筋疾患の呼吸機能障害とその管理について発表してくれました。将来は、症例の管理のみならず自分で気管切開もできるようになれる自立した医師を目指しているとのこと、頼もしい限りで今後の活躍に期待しています。